原題:「BEOWULF」2007年・アメリカ(114分)監督:ロバート・ゼメキス
脚本:ニール・ゲイマン/ロジャー・エイヴァリー/マーティン・シェイファー
出演:レイ・ウィンストン/アンソニー・ホプキンス/ジョン・マルコヴィッチ/ロビン・ライト・ペン/アンジェリーナ・ジョリー
フロースガール王(アンソニー・ホプキンス)の治める古代デンマーク。宮殿では連日のように酒宴が催されていたが、あるとき、そのざわめきに腹を立てた巨人グレンデルが現われ、王の家臣を惨殺してしまう。王はグレンデルに賞金をかけ、やがて噂を聞いた勇者ベオウルフ(レイ・ウィンストン)がやってくる。剛胆なベオウルフはグレンデルを一騎打ちの末倒し、英雄となった。だがその矢先、グレンデルの母親(アンジェリナー・ジョリー)である魔女が復讐に現われ、ベオウルフの部下をのきなみ殺してしまう・・・。(wowowより)
8世紀頃に成立されたとされている英国最古の英雄抒情詩「ペオウルフ」を基に映像化。
研究者の中にはJ・R・R・トールキンもおり、「ホビットの冒険」や「指輪物語」が影響を受けたとされているらしい。
監督は「バック・トゥ・ザ・フューチャー」「フォレスト・ガンプ 一期一会」のロバート・ゼメキス。前作「ポーラ・エクスプレス」(2004年)で使用したパフォーマンス・キャプチャー(演技する俳優の姿形や動きをデジタル化してCGに取り込むもの)を駆使し、実写とCGを融合させた。
「ペオウルフ」を題材とした映画は1998年のイギリスで制作されたクリストファー・ランバード主演の「ペオウルフ」、2005年ジェラルド・バトラー主演のカナダ・イギリス・アイスランド合作「ベオウルフ」、2007年アメリカでTVMとして制作されたクリス・ブルーノ主演の「ブレイブ・レジェンド-伝説の勇士ベオウルフ-」など調べただけでもけっこうある。
クリストファー・ランバード主演の作品はジャンルがSFとなっており、ジェラルド・バトラー主演の作品ではキャストにサラ・ポーリーの名前もあり興味をそそられる。
ベオウルフのもとは武勇伝の物語らしいが、本作ではアンジェリーナ・ジョリー演じるグレンデルの母親に誘惑されるという設定になっている。フロースガールの王もベオウフルの栄光もこのグレンデルの母との’取引’で得たものという設定が面白い。
そのグレンデルの母の’誘惑’もアンジェリーナ・ジョリーの妖艶さがあってこそ成り立つものでこれはまさにハマリ役。アンジーのCGによるフルヌードも美しい。
しかし、全体的に人物の表情が硬く、時々人形を見ているように感じる場面も。
アンジーの妖しさや挑発的な表情もむしろCGにより半減しているように思う。
それでもパフォーマンス・キャプチャーによるグレンデルとドラゴンの格闘シーンは見応えがあり、特にドラゴンの場面は迫力がある。
しかし人間の生々しさを感じながらスロー&クイックモーションを多用したクールな映像が芸術的だった実写とCGの融合「300」(2007年)の方が断然良かった。
フルCGはこれからどんどん進化するのだろうが、まだ発展途上のように思う。
それにしてもグレンデルとの格闘シーンでベオウルフを全裸にする必要性があったのだろうか。せめて下だけでもつけても良かったと思うのだが。見せないだろうとは思いつつ、ハラハラしてそちらに気を取られてしまった。
アンジーのフルCGヌードは綺麗だったが、男性版はあまり見たくない。
進化するCG技術を見たい人には一見の価値あり。
満足度★★★
お薦め度★★★
【その他のベオウルフを題材にした作品】
「ベオウルフ」(1998年・イギリス)クリストファー・ランバード
「ベオウルフ」(2005年・カナダ・イギリス・アイスランド)ジェラルド・バトラー
「ブレイブ・レジェンド-伝説の勇士ベオウルフ-」(2007年アメリカ)TVM クリス・ブルーノ



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